ビジネスメールの書き出しの挨拶|例文(社内・社外)

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ビジネスメールの書き出しの挨拶|例文(社内・社外)

ビジネスメールで相手に伝えたい用件はあるけれど、どう書き出せば自然な文面になるのか、悩んでいませんか。

ここでは、ビジネスメールの書き出しの挨拶について、相手別・状況別の例文を紹介します。

社内や社外の方へのお礼や依頼・お詫びする際の書き出し方はもちろん、初めてメールを送る相手や返信するとき、久しぶりに送るときの挨拶についてもお伝えするので参考にしてくださいね。

ビジネスメールの書き出しマナー

ビジネスメールの書き出しの例文を確認する前に、まずは書き出しのマナーを理解しておきましょう。

原則、拝啓・敬具は省略する

手紙では本題に入る前に「前文」として時候の挨拶や相手の安否を伺う言葉を入れますが、通常のビジネスメールでは原則、拝啓や敬具などの頭語・結語はもちろん、季節のあいさつなどを含む前文は省略します。拝啓や敬具を使用しない代わりに、日ごろのお付き合いのお礼として「お世話になっております」や「お疲れ様です」を使うのが定番です。

「挨拶+名乗り」が基本

ビジネスメールでは書き出しのあと、本題に入る前にメールの送り主が誰なのか相手に名乗るのがマナーです。以前からやりとりしている相手でも、用件が変わる度に名乗るのが基本。

  • 例)いつもお世話になっております。株式会社〇〇の〇〇です。

上記のように簡単に名乗りましょう。ただし、同じ用件について何度も往復してメールのやり取りをしている相手の場合、最初の送信時もしくは返信時のみ名乗り、その後は省いても問題ありません。

最近の出来事への感謝やお詫びを添える

書き出しの挨拶のなかで忘れてはいけないのが、最近の出来事へのお礼やお詫びです。前日に打ち合わせをした相手には「先日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました」、ご馳走になった相手には「昨日はご馳走様でした」、あるいは手間をかけた相手には「ご面倒をおかけして申し訳ございませんでした」などと明記するのが礼儀です。

ビジネスメールの書き出し例文【社内・上司】

まずは、社内向けのビジネスメールの書き出しの例文をお伝えします。常套句や言い換えフレーズをたくさん紹介しているので、ビジネスシーンで上手く活用してくださいね。

社内メールの書き出しの挨拶(基本)

  • 例)お疲れ様です。
  • 例)お疲れ様でございます。
  • 例)いつも遅くまでお疲れ様です。

職場の上司や先輩・同僚を問わず、社内向けメールの挨拶として用いられる基本フレーズです。「お疲れ様でございます」は普段顔を合わせる機会の少ない目上の人に使うと丁寧な印象を与えます。

  • 例)おはようございます。

「おはようございます」は、朝の時間帯に限って使う挨拶です。「お疲れ様です」は相手の疲れをねぎらう意味合いがあるので、朝から用いると相手によっては違和感を持たれてしまいます。朝10時くらいまでの時間に社内の方にメールを送るときは「おはようございます」が一般的であり自然です。

  • 例)お忙しい中、失礼いたします。
  • 例)お仕事中に失礼いたします。

仕事外の連絡や通知事項を送るときは、失礼を詫びる一文で書き始めます。私事に関する内容や、社内レクリエーション等のお知らせ、飲み会の案内などを業務時間中に送るときに使いましょう。

ビジネスメールの書き出し+お礼・感謝

  • 例)お疲れ様です。〇〇です。先日はお食事をご馳走になり、ありがとうございました。
  • 例)お疲れ様です。営業部の〇〇です。この度はご協力いただき、大変助かりました。
  • 例)お疲れ様です。〇〇です。先日はいろいろとお世話になり、誠にありがとうございます。

相手から協力やアドバイスを受けたときは、書き出しの挨拶を記した後、すぐに感謝の言葉を書くのが礼儀です。お礼メールの文例を参考にしたい方は「お礼メールの書き方・文例集」をご覧ください。

ビジネスメールの書き出し+依頼・お願い

  • 例)お疲れ様です。〇〇です。来週のプレゼンの件でお知恵を拝借したいのですが、お時間をいただけないでしょうか。
  • 例)お疲れ様です。営業企画部の〇〇です。企画書の内容につきまして、△△課長のご意見ご感想を伺いたいのですが、よろしいでしょうか。

社内の上司にお願いしたいことがある場合でも、まずは冒頭に挨拶文と名乗りを入れます。その後、簡潔かつ丁寧な表現で用件を明記して、相手の回答を待ちましょう。文例を確認したい方は「依頼メールの書き方・文例集」をご覧ください。

ビジネスメールの書き出し+確認

  • 例)お疲れ様です。〇〇です。今朝お送りいただいたメール、確認いたしました。
  • 例)いつも遅くまでお疲れ様です。〇〇です。先程メールを拝受しました。

メールを受け取り、内容を確認したことを連絡するフレーズです。受信は確認したが内容は未確認の場合は「内容を確認してまた後ほどご連絡致します」と返信しましょう。

ビジネスメールの書き出し+連絡

  • 例)お疲れ様です。〇〇です。会議日程の打ち合わせの件でご連絡しました。
  • 例)お疲れ様です。〇〇です。この度、人事異動により〇〇支店に着任された△△課長の歓迎会を開催致します。
  • 例)お疲れ様です。〇〇です。さて、先日ご案内致しました△△社様との会食の日時が決まりましたのでご連絡致しました。

メールの用件を冒頭で相手に伝えます。相手に急ぎの返信を求める場合は「ご一読後、ご一報いただけると幸いです」と添えておきます。

ビジネスメールの書き出し+お詫び・謝罪

  • 例)お疲れ様です。〇〇です。この度は私の不注意により資料を紛失してしまいましたこと、誠に申し訳ございません。
  • 例)お疲れ様です。〇〇です。この度は私の申し上げた不用意な発言により〇〇課長に不快な思いをおかけしましたこと、心よりお詫び申し上げます。
  • 例)お疲れ様です。〇〇です。先ほどお送りしたメールに〇〇資料のデータを添付し忘れておりました。大変失礼致しました。

状況別のお詫びフレーズを確認しておきたい方は「謝罪の気持ちが伝わるお詫びメールのフレーズ集」をご覧ください。

ビジネスメールの書き出し+催促

  • 例)お疲れ様です。〇〇です。本日、〇〇をご提出いただく予定でしたが、その後いかがでしょうか。
  • 例)お疲れ様です。〇〇です。デザイン変更の件はいかがなりましたでしょうか。
  • 例)お疲れ様です。〇〇です。△△提出のお約束の期限は過ぎております。ご状況につきまして、至急ご連絡ください。

期日を過ぎても相手から返事をもらえない場合でも、柔らかい言い回しを用いて相手に配慮を示すことが大切です。上司など目上の人に対して感情的な表現を使ってしまい、心証が悪くならないように気をつけましょう。

ビジネスメールの書き出し+質問・問い合わせ

  • 例)お疲れ様です。〇〇です。明日の打ち合わせは本社会議室でよろしいでしょうか。
  • 例)お疲れ様です。〇〇です。先日お送りしましたスケジュール表はご確認いただけましたでしょうか。
  • 例)お疲れ様です。〇〇です。〇〇プロジェクトの件で、折り入って〇〇課長にご相談がございます。お忙しいのは承知のうえですが、〇分ほどお時間をいただけますか。

多忙な相手にアドバイスを請けたいときは、どの程度の時間が必要か提示するのがマナーです。用件を明確にしておけば相手もどの程度時間が必要か推測できるので覚えておきたいフレーズです。

返信するときの書き出し

  • 例)ご連絡ありがとうございます。
  • 例)ご連絡いただき、ありがとうございます。
  • 例)早速ご返信いただき、感謝申し上げます。
  • 例)お世話になっております。株式会社〇〇の〇〇です。先程メールを拝受いたしました。

「ご連絡ありがとうございます」は、相手から連絡をもらったことへのお礼として使う、もっとも一般的なフレーズです。連絡してくれたことへの感謝の気持ちを表しています。自分からメールを送ったときは「ご返信ありがとうございます」というフレーズを使うのもよいでしょう。

初めてメールを送る相手への書き出し

  • 例)はじめまして。
  • 例)突然のメールで失礼いたします。
  • 例)突然のメールで失礼いたします。この度、〇〇課のメンバーに加わりました、〇〇〇〇と申します。
  • 例)初めてメールを送らせて頂きます。
  • 例)突然のご連絡失礼いたします。

「はじめまして」は敬語ではないので、年の近い先輩や同僚に使う言葉と心得ておきましょう。見知らぬ相手にメールを出すときは「突然のメールで失礼いたします」のフレーズで切り出すことによって不躾な印象をなくすことができます。

久しぶりにメールを送る相手への書き出し

  • 例)お久しぶりです。
  • 例)ご無沙汰しております。
  • 例)ご無沙汰しておりますが、いかがお過ごしでしょうか。

「お久しぶりです」は「前に会ってから相当の日時が経ちましたね」とお互いが確認し合うだけの意味しかなく、相手に対する敬意は含まれていません。同僚など親しい人にしか使わないよう注意しましょう。

ビジネスメールの書き出し例文【社外・お客様】

つづいては、社外向けのビジネスメールの書き出しの例文・フレーズを紹介します。

社外メールの書き出しの挨拶(基本)

基本フレーズ

  • 例)お世話になっております。
  • 例)いつもお世話になっております。
  • 例)日頃は大変お世話になっております。

本題に入る前に、日頃の付き合いに対するお礼を伝えるベーシックなフレーズです。「お世話様です」と書く人もいますが、「ご苦労様」という意味で使われる挨拶でもあるため、特に目上の方にはよくない印象を受けるので控えましょう。

より丁寧なフレーズ

  • 例)いつもお心遣いをいただき、誠にありがとうございます。
  • 例)いつもお力添えをいただき、厚く御礼申し上げます。
  • 例)いつもご愛顧賜り、誠にありがとうございます。
  • 例)いつも温かいお心遣いを賜り、誠にありがとうございます。
  • 例)平素より大変お世話になっております。
  • 例)平素は格別のご高配にあずかり心から感謝いたしております。
  • 例)平素よりなにかとお心にかけていただき、誠にありがたく存じます。

いつもの「お世話になっております」の挨拶ではなく、変化をつけ、より感謝の気持ちを示したいときに使います。定型ではないこれらの丁寧なフレーズを使うと、相手も嬉しくなるときがあるでしょう。

ビジネスメールの書き出し+お礼・感謝

  • 例)いつもお世話になっております。株式会社〇〇の〇〇です。先日は弊社へご足労いただき、誠にありがとうございました。
  • 例)平素より大変お世話になっております。株式会社〇〇の〇〇です。早速のご返信をいただき、感謝申し上げます。
  • 例)いつもお心遣いをいただき、誠にありがとうございます。株式会社〇〇の〇〇です。昨日は弊社主催の懇親会にご参加くださり、厚く御礼申し上げます。

社外の方から配慮や気遣いをいただいたとき、ビジネスメールの書き出しのあとで本題に入る前に、感謝の気持ちを伝えましょう。メールの文面で「ありがとう」が続いてしまうときなどは「お礼申し上げます」「感謝申し上げます」などのフレーズで謝意を表します。

ビジネスメールの書き出し+依頼・お願い

  • 例)お世話になっております。株式会社〇〇の〇〇です。早速ですが、新規発注について見積もりをご依頼できますでしょうか。
  • 例)平素より大変お世話になっております。株式会社〇〇の〇〇です。さて、本日は貴社製品の件でお願いがあり、ご連絡致しました。

「してください」は命令形なので、相手に強制する印象を与えます。そこで「でしょうか」と疑問文にして相手に諾否の余地を与えると丁寧な印象になります。さらに「ないでしょうか」で相手が断ることを前提にする、よりソフトな言い回しもあります。

ビジネスメールの書き出し+確認

  • 例)お世話になっております。株式会社〇〇、営業部の〇〇です。先日ご送付いただいた資料がいまだ届いていませんので確認をお願いいたします。
  • 例)いつもお世話になっております。株式会社〇〇の〇〇です。〇日にお送りいただいたお見積もりの内容に関して、確認したい点がございます。
  • 例)お世話になっております。株式会社〇〇の〇〇です。先程口頭でお伝えした件につきまして、確認のため、メールを差し上げております。

確認したい内容が正確に伝わるよう、具体的かつ簡潔に書き記すのが基本です。

ビジネスメールの書き出し+お詫び・謝罪

  • 例)平素より大変お世話になっております。株式会社〇〇の〇〇です。この度は弊社の不手際でご迷惑をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます。
  • 例)いつもお世話になっております。株式会社〇〇の〇〇です。先日はご来社いただいたにもかかわらず、行き違いでお目にかかれず、大変失礼いたしました。
  • 例)お世話になっております。株式会社〇〇の〇〇です。この度は見積もりのご提示が遅れてしまい、誠に申し訳ございません。

書き出しのあと、謝罪の気持ちを伝えることによって反省の意を示します。相手に多大な迷惑をかけてしまったときは強く反省するという意味の「猛省」を使うなど、状況に合ったフレーズを心がけましょう。

ビジネスメールの書き出し+催促

  • 例)いつもお世話になっております。株式会社〇〇の〇〇です。さて、〇〇の件につきまして、貴社からの予定を伺えず、どうしたものかと苦慮しております。
  • 例)日頃は大変お世話になっております。株式会社〇〇の〇〇です。〇〇についてのご回答をお待ちしておりますが、どのような状況かお聞かせ願えますか。
  • 例)平素より大変お世話になっております。株式会社〇〇の〇〇です。先日注文致しました〇〇につきまして、納期が既に一週間ほど過ぎておりますが、いかがされたものかと案じております。

「どのように」の表現を使って相手の状況に探りを入れることで、遠回しに催促する表現です。「どのように」を「いかが」にかえると、より丁寧な表現になります。ただし、あまりに遠回しすぎて、純粋に状況を尋ねているだけだと受け取られる可能性もあるので、具体的に聞きたい内容を明記しておきましょう。

返信するときの書き出し

  • 例)ご連絡いただき、ありがとうございます。
  • 例)早速ご返信いただき、感謝申し上げます。
  • 例)ご返信いただき、ありがとうございます。

メールを送ってくれたことへの感謝を礼儀正しく伝える表現です。「早速」「迅速に」などの言葉があると、相手もメールを出してよかったと思ってくれるでしょう。

初めてメールを送る相手への書き出し

  • 例)はじめまして。貴社のホームページを拝見してメール致しました。
  • 例)初めてご連絡差し上げます。私、株式会社〇〇、営業部の〇〇と申します。
  • 例)突然メールを差し上げるご無礼をお許しください。株式会社〇〇の〇〇と申します。△△社の△△様からご紹介いただき、本日ご連絡申し上げた次第です。
  • 例)はじめてご連絡いたします。私、株式会社〇〇、企画部の〇〇と申します。本日は、△△様に是非昨今の業界動向についてご意見を賜りたく、ご連絡した次第です。
  • 例)初めてメールを送らせて頂きます。
  • 例)突然のご連絡失礼いたします。

はじめてメールを出す相手には、冒頭で最低限の自己紹介をする必要があります。どこの誰なのか明示するフレーズを入れることで相手の信頼感が増し、話もスムーズになります。紹介者がいる場合には、その人の名前をきちんと書きましょう。

久しぶりにメールを送る相手への書き出し

  • 例)ご無沙汰しております。
  • 例)ご無沙汰しておりまして、失礼いたしました。
  • 例)久しくのご無沙汰をお許しくださいませ。
  • 例)長らくご連絡を怠り、深くお詫び申し上げます。お思いがけなく長い間のご無沙汰になりました。
  • 例)しばらくお目にかかっておりませんが、お変わりございませんでしょうか。
  • 例)元気でお過ごしのこととお喜び申し上げます。
  • 例)皆様にはお健やかにお過ごしのことと存じます。
  • 例)昨年の夏以来、すっかりご無沙汰してしまいましたが、いかがお過ごしでしょうか。

「ご無沙汰しております」とは、自分から連絡しなかったことを非礼として詫びる表現。「いかがお過ごしでしょうか(ですか)」は相手の安否を気遣う表現であり決まり文句のため覚えておきましょう。一方、「ご無沙汰です」という省略したフレーズはあまり丁寧な表現ではないので、対等な立場の人にのみ使いましょう。

季節をからめたビジネスメールの書き出し

ビジネスメールの書き出しには時候の挨拶文は不要です。しかし、季節や天気の話題にさりげなく触れる書き出しは、メール上級者の印象を与えます。親しい間柄の取引先やしばらく連絡していなかった顧客に対して一文添えて送るとよいでしょう。

春(4月~6月ごろ)

  • 春とはいえ、まだ肌寒い日が続きますね
  • 日増しに日差しが春めいてまいりました。
  • お花見の季節だというのに、すっきりしない天気が続きます。
  • 春の眠りは心地よく、寝ても寝ても寝足りない毎日です。

夏(7月~9月ごろ)

  • 梅雨が明け、一気に夏の強い日差しが差し込んでいます。
  • 毎日炎暑が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
  • ビールの美味しい季節ですね。
  • 風鈴の音に涼を誘われるこの頃です。

秋(10月~11月ごろ)

  • 秋風が心地よく頬をなでる季節となりました。
  • 冷たい木枯らしに、落ち葉がくるくると舞っています。
  • 日だまりの恋しい季節となりました。
  • そろそろお鍋が恋しい季節ですね。

冬(12月~3月ごろ)

  • 寒さが一段と厳しくなってきました。
  • 今年もあと〇日を残すばかりですね。
  • 師走の街の賑わいに、行く年を惜しむ気持ちが募ります。
  • 寒い日々が続きますが、お変わりありませんか。
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